心筋症

心筋症は、心臓の筋肉が分厚くなったり、薄くなったりして心臓が十分に血液を送り出せなくなる病気です。
 肥大型心筋症は、心臓の筋肉が分厚くなり、心臓の拡張が十分にできなかったり、心臓の出口を狭めて、血液を十分に送れなくなる状態です。
 拡張型心筋症は、心臓の筋肉が薄くなり、心臓が血液を送り出す力を十分に出すことができない状態です。最近、テレビ等で話題になっているバチスタ法という心臓手術は、拡張した筋肉の一部を切り取って、心臓を適度の大きさにし、拡張型心筋症を治療するものです。
 心筋症の原因には不明のものが多いですが、遺伝子異常のものや、全身疾患に伴う二次的心筋症もあります。遺伝子異常として知られているものにはファブリー病、二次的心筋症を起こす疾患には、サルコイドーシス、アミロイドーシス等があります。
 診断にもっとも有用な検査は、心臓超音波検査です。心臓の大きさ、心筋の厚さ、心筋の収縮の善し悪しを知ることができます。確定診断として、心臓カテーテル検査で、生検を行うこともあります。(やさしく言うと、心臓に管を入れて、心臓の筋肉の一部を採ってきて、顕微鏡で調べる検査です。)